〇電子書籍「インシテミル」
(2007年8月単行本、2010年6月文庫版・電子版 米澤 穂信 著)
―あらすじ―
求人誌を立ち読みしていた大学生の結城、見知らぬ女性から「ある人文科学的実験の被験者」になれば『時給1,120百円』!?という求人について意見を求められる。
これは誤植か?それとも詐欺か?
破格の条件に疑心暗鬼になりながら応募し、選ばれた男女12人の一員となった結城。
とある地下施設に収容された彼らは、<実験>の内容を知り驚愕する。
それは、より多くの報酬を巡って参加者同士が〇〇シ合う犯人当てゲームだった──。
―雑 感―
面白く拝読、まぁ、回収してくれるが諸々のルールが多いこと×2。
例えばテーブルにある小物、知っている読者には意味が伝わるが不知の読者はスルー、なので何かの”仕掛け”か”動き”が欲しいと思った。
「これって、疑心暗鬼から?」の一言で良いのに、原作でも『暗鬼館』という名に誰も触れない。
指1本で暗示する金額は1万、1千万、1億と思う。
本作の根幹に関わることなのに、なんで動機を明らかにしてくれないのだろう、滅茶苦茶不満。
続編展開できるようにしてるから、読者を飢餓状態にして、次作で動機を明かそうとする著者の思惑なのか?
しかし、未だ次作が出版されないのは、タレント事務所制作の映画化の内容に失望して凍結したのか、最初から諸々含めて単発の物語なのか。
原作に忠実な再映像化を海外資本のネット映像配信社がしてくれないかな。
ではでは。
インシテミル -7日間のデスゲーム-