〇映画「マネー・ショート -華麗なる大逆転- 」
(2015年 130分 アメリカ)
―あらすじ―
独立系投資ファンドのマイケルは、高格付けである住宅ローン債権の利回りが少しずつ下げていることに気づいた。
調査の結果、近い将来「低所得者向け(サブプライム)住宅ローン」が”債務不履行(デフォルト)”になると予測したマイケルは”CDS(クレジット・ディフォルト・スワップ)”という債権の保険となる金融商品をカラ売りするため複数の大手投資銀行を訪れる。
大手投資銀行のジャレッドは、同僚からマイケルの訪問理由を聞き、その予測は正しいと確信し自ら“CDS”に多額のカラ売りを行う。
一方、以前から低所得者に頭金なしで住宅ローンを組ませている銀行に不信感を持っていた大手投資銀行傘下の投資ファンドのマークは、ジャレッドから話を聞いた上で独自に調査を行い“CDS”をカラ売りする。
さらに、引退した大手投資銀行の元トレーダーのベンは、あるきっけから“CDS”をカラ売りしたいと考える若き投資家2人から相談を受け、彼らの挑戦を後押しすることを決意する。
そして2008年、、、。
―雑 感―
2023年3月上旬、米銀3行(シリコンバレー、シルバーゲート、シグネチャー)が破綻・自主廃業・事業停止となり、以前から気になってた本作を観る。
原作本「世紀のカラ売り-The Big Short- 」は未読。
初心者にもわかるよう緩急つけて構成・説明しているのは好印象。
金融商品の説明は難しいし、かみ砕いて説明する時間が必要なことはわかる。
市場の歪みを見つけて自らリスク取り、膨大な利益を勝ち取った男達の話なんだけど、歪みを見つけたマイケルの劇中での扱いはなんか物足りない。
かわりにマークの性格や葛藤は、丁寧に描かれている感じはする。
ジャレットはただ強欲な奴という印象で、成り上がりたい若者2人に協力する“ウォール街がいやで辞めたであろう”ベンの立ち位置は、いまひとつわからん。
題名から最後は大逆転とわかってるけど、なんか物足りない。
原作読まんとアカンな。
ではでは。
クレディスイスの経営不安また再燃してるし、他の米銀も噂が色々と、、、。