〇音声書籍「黄土館の殺人」
(2024年2月文庫・電子版、2025年5月音声版 阿津川 辰海著)
―あらすじ―
”男”は、土砂崩れを前に途方にくれていた。
復讐相手が住む荒土館に続く道路が分断され、通行不能となったからだ。
その時、互いの目的を叶えないかと館側の土砂から”女”の声が飛んできた。
その少し前、大学生になった僕“田所”と”葛城”は、”飛鳥井”から「力を貸して欲しい」という手紙を受け、”三谷”と一緒に荒土館の手前で彼女たちと合流するのだが、大きな地震に襲われる。
一人土砂の向こう側に取り残された「名探偵」の葛城と離れ、僕たちは荒土館に滞在することになる。
そして、孤高の一家を襲う悲劇の幕があがる。
葛城はここにはいない、僕たちはこの荒土館で生き残ることができるのか。
―雑 感―
あー諸々気になる。
四季(春夏秋冬)と四元素(地水火風)を組み合わせ、色で表す四部作(四重奏)の3作目。
タイトルは黄土館で、物語上は荒土館。
土砂崩れで道を塞がれ、その両端で始まる密談。密談できる距離感ではないだろう。
物語的に美術属性が適当と思うのに、作家属性。そして、抜け道と吊り天井。
スマホを使用不可にするジャミング装置、リモコン・ドローンは作動するのか、周波数が違う?
肝となる大型ギミックはいいけど、記述に共感できなかったので、AIに解説してもらって納得。
衆目を集める1回目の行動直後の2回目の行動が、誰も感知できないのが謎すぎるし都合が良すぎる。
前2作もだが、編集者という存在は誤字脱字しかチェックしないのか。
ではでは。
紅蓮館の殺人 蒼海館の殺人