〇文庫「二度と戻らぬーNEVER AGAINー」
(2007年3月刊行、2009年10月文庫化 約495ページ 森巣 博著)
―あらすじ―
伝説のギャンブラーを追う雑誌編集者の加納涼子。
その取材過程で出会った博奕打ちの森山 道(とおる)。
数奇な運命を経て、封印したはずの過去が甦る。
「ギャンブルってのは、堕ちるんだ。そも堕ちていく自分がまた快感なんだがね」。
飛び交う札束、悶える男女、そしてある非業の死。
道は、過去の清算を祈り、最後の勝負に向かうが、、、。
―雑 感―
本作は、同著者の「蜂起」をタタキ(下書き)に、推敲・大幅改編してできあがった作品かと失礼ながら思ってしまった。
ごめんなさい。
ボリューム、読み応えともにあり。
登場人物の年齢もそれなりで没入しやすかった。
ただ、同著者が他書でも繰り返し書いている不都合な事実が、本作でも述べられており続けて作品を読む者としては、その点は食傷ぎみ。
読み進むとともに徐々に明らかになる過去、薄々感じざる得ない関係性が重い。
ありえないことがギャンブルでは起きる、それはよくわかる。
でも、そうかもしれないが、なんと罪深い(業の深い)物語だろうか。
結末はなるべくしてなったものと納得する読後感だった。
おっと、キーボードががが、、。
全共闘世代?でいいのだろうか。
「あっしには関わりのねぇーコトでござんす。」とのらりくらりと生きてきた者としては、後期高齢者になろうかというこの世代の一恥部が、いまだにノロノロと〇〇反対とマスコミに登場するのには辟易する。
ではでは。
同著作を続けて読んできたので、ここいらで一旦終了します。