〇文庫「ろくでなしのバラッド ー人間は賭けをする動物であるー」
(1997年「博奕の人間学」刊行、2000年8月文庫化【改題】約280p 森巣 博著)
―あらすじ―
バカラに始まりルーレット、BJ、牌九(パイゴウ)、大小(サイタイ)まで、カシノ・ギャンブルの主要なものは全て登場する。
四半世紀にわたって世界中のカシノを転戦し、生き延びてきた「常打ち賭人」の目を通して描かれた「修羅場の人間模様」と「究極の勝負哲学」がここにある。
「人間は賭けをする動物である」ことは、数多くの体験から証明する痛快ギャンブル・ファクション(ファクト+フィクション)の傑作。
オーストラリアを拠点に、ますます油の乗った執筆活動を続ける著者の鮮烈デビュー作がついに文庫化された。
― 雑感 ―
著者デビュー作とのこと。
序)競馬、1)競輪、2)バカラ、3)ブラックジャック、4)ルーレット、5)牌九「パイゴウ」、6)大小「サイタイ」、7)ミニバカラ、と各賭け事に関する登場人物と著者とのエピソードが描かれている。
前2作もそうであるが、本書であれば古事記、じゃなかった万葉集で始まり、徒然草で締めるなどのような「偉そー」なご高説で「かしこ」を醸し出す一方、お下品な書きぶりもある。
なので、読後ちょっと賢くなった気になるのは困る。
変な日本語Tシャツ着たローカル、デカイ声で奥さんに怒られ、ドツかれている親父さんを観にまたマカオに行きたい。
ではでは。
二度と戻らぬ ジゴクラク 蜂起 無境界家族 非国民(上・下)