〇電子書籍「プレイバック -Playback- 」
(1958年発表、1977年5月文庫版、2012年7月電子版 レイモンド・チャンドラー著)
―あらすじ―
ある日の早朝、電話で有無を言わさず尾行を依頼されたマーロウは、ロサンジェルス駅に着いた列車の乗降客からその女性を見つけた。
だが、駅構内で派手な服装の男と言葉を交すやその態度は一変した。
明らかに脅迫されているらしい。
男は、影のようにその女性について回った。
そして、二人を追うマーロウを待つ、ひとつの死とは。
―雑感―
「私立探偵フィリップ・マーロウ」シリーズ長編第7/7作目。
3/7「高い窓」、6/7「The Long Goodbye」、4/7「湖中の女」と続いて4冊目。
3冊しか読んでいないが、本作のマーロウは己の欲望に正直。
そして、物語上の必要性に?がつく登場人物。
さらに、真っ当で職務に忠実な警察官。
なんか、既読3冊と諸々の印象が違う。
物語としては、かたくなに口が堅い調査対象者に対する素行調査の話というところか。
6/7「The Long Goodbye」と7/7「プレイバック」は続けて読んだ方が良かったな。
ではでは。
残り3作、淡々と読もう。
巻末の解説をみると、本作は、マーロウの行動を含め多くの謎を秘めた遺作とされているようで、著者の見解は不明ながら、「The Long Goodbye」で終幕となったマーロウの物語が、「プレイバック」で戻ってきたと解釈されているとのこと。
高い窓 The Long Goodbye 湖中の女 さらば愛しき女よ BIG SLEEP The Little Sister